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2010年10月15日

大学は二分化するべきなんじゃ  このエントリーを含むはてなブックマーク 

大学への進学率も高くて、そして入ってしまえば出ることも比較的簡単な日本の大学・大学院。ドクターを取るのも最近ではポスドク増員計画の影響もあってか至難ではなくなってきているようで(難しいことには変わりない)、ポスドクの就職難の問題が近年のリーマンショック以降の新卒就職氷河期に並行して浮上してきている。

就職難に対して政府は新卒採用として見なす期間を卒業後3年間にしようとしたり、さらには新卒採用をするのに補助金まで出そうとしている。お金がないから雇えないのか、仕事に見合った人材じゃないから雇えないのか、それによってはこの政策は無意味で税金の無駄遣いにしかならない。
しかも新卒は新卒でも、ポスドクはすでに新卒とは呼べそうにないレベルと言える(年齢的にも、キャリア的にも)。ドクターとして卒業する頃にはすでに、同年齢の人たちはグループを仕切っているような立場にあることもまれではない。個人戦の色が強い後期博士課程を乗り越えた人たちにとっては、もはや体が単独で生きていくように鍛えられた状態に等しい。この点をみると、企業側からすれば「扱いにくい」という側面があるのかもしれない。しかしもちろんボスに従い後輩を指導する必要があるわけなので何もかもひとりというわけではないんだが…そういうところが世間にはあまり見えていないということなのだろうか。

学歴がどうとか、言う人は言うけど、気にしない人は気にしない。そういう世の中なんだから、ドクター取ったからって必ずしも高給取りになるわけではないんだから、大学院には本当に行きたい人が行ったらいいと思う。個人的には、学歴はある意味指標になると思う。学歴が必要な仕事もあれば必要ない仕事もある。

日本国中に多数存在する大学、本当にこれらは必要なのかどうかも怪しい。次から次へと生れ出るポスドクの受け皿になる大学が要るのかもしれないけど…そんなもののために本当に優秀な人材が活かされないのだとすればこの国の先はないだろう。早期就職用の教養大学と、本当に研究をやりたい人向けの大学に分かれていくのがこれからの少子化の世界で日本が実力を維持するのに起こりうることなんじゃないかなと思う。そして、そうしないとたぶん世界で生き残っていけない。(そういった大学院はあっても大学はまだない)
大学から大学院を受けて、という流れを変えないといけないんじゃないかと思う。大学院に受かっても大学と同じような制度の中で生きているんじゃ、今のような上の世代ががちがちに固めた世の中では不幸が続くだけのように思う。

なんかこの件に関してパブコメ出せとか頼まれたりしたけど、どう転ばしたらええのだろうか。

By ただ at 07:08 カテゴリー ; mein Erbe

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