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2005年11月29日

GM作物は安全か  このエントリーを含むはてなブックマーク 

先日、ある番組で『最新データでわかった!キケンな食の誤解!』と題したコーナー内にて"遺伝子組み換え作物は危険"ということが誤解であると言うことを大々的に語っておられた先生がいらっしゃったのですが…えぇ? と言いたい。経歴を見ると工学系(生産技術)の先生っぽいけど…ほんまに!? と思ってしまった。


普通に売られている野菜と、遺伝子組み換え作物、遺伝子組み換え作物の方が危険である。
というのが誤解との放送内容で。

まあ、確かに、考えればどっちが危険かなんてどっちとも言えませんとも。普通に売られてる野菜を見ても、それがどんな作られ方をしたかによって危険にもなるし、そうでない場合もある。放送されていたとおり、小売店に流通する普通に栽培された野菜は厳しいチェックを受けているわけではないと思う。それだけに、栽培する農家がそれぞれ特徴を出して栽培をしているわけで。いい野菜もあれば、形の悪いものとかは安く売られたりする。
チェックが厳しくない、ということは逆に風評被害・公害にとても脆いという面も持ち合わせる。公害でイタイイタイ病が拡大したのはカドミウムが入った米が流通したからやし、最近でも地下水からヒ素が検出されたところでは作物が売れなくなるといったことが起こる。菅厚生大臣がカイワレ大根を食べて危険でないことをアピールしてたことも記憶に残っている方も多いのではないだろうか。
その点、遺伝子組み換え作物は生育環境の管理が厳重で、一般に売られている野菜よりもしっかりした環境で栽培されていることは間違いないと思われる。外に拡散してしまえばそれこそ一大事やし。けど、安全やったらそこまで拡散しないように厳重に管理する必要があるのか? 一番重要なのに放送されていない、『安全性は科学的には立証されていない』ということがあるから、拡散させないようにしっかり管理してるのでは。もちろん、生物学的に人為的に手を加えた植物だから管理区域外に拡散させない、というのもあるけど…。遺伝子は親子間で遺伝する垂直方向の移動のほかに、水に溶けたりすることで他の生物に取り込まれる水平方向の移動があるから、もちろん拡散させないのはそれも含まれているわけで。

いろんな遺伝子改変作物が開発されてるけど、それも人体にどんな影響が及ぶかは完全に解明されてない。最近アスベストが話題になったけど、アスベストも潜伏期間が40年とかで、建物に使われるようになって10年20年くらいの時点では人体への影響はないと思われてた。遺伝子改変作物も、同様に作られるようになってまだそんなに経っていない。安全性の確認自体がとても時間がかかることゆえに、危険性が認められないものとして処理されているだけやと思うんやけど。

By ただ at 21:29 カテゴリー ; mein Erbe , 仕事関係

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