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2006年8月 1日

合同会社はアリか  このエントリーを含むはてなブックマーク 

大学と社会をつなぐ合同会社をつくりました*1

阪大工学研究科が産学連携の研究プロジェクトを運営管理する会社を作ったらしい。しかも、合同会社という形態らしい。

合同会社ってなんじゃと思って調べてみたら…(ref. 理美容六法.com)


とりあえず

合同会社では「有限責任」でありながら、株式会社と比べれば「自分の会社のルールは、自分で決める」という「定款自治の原則」が広く認められています。また、例えば「お金は少ししか出資しないが、知恵やノウハウを提供する」という人間に、より多くの地位や利益配当を与え、彼らのモチベーションを引き出すことも出来るわけです。*2

から、株式会社とは異なって利益配分が出資額に比例している必要がない、M&Aとかがあっても出資額で会社運営を左右される危険性がない、ということのようで、それを阪大では

大学が産業振興に貢献するには、株式会社ではなく長期的な視野の下に運営できる合同会社の方が“支援会社”として適しています。例えば将来、大学の教育資源を利用して生涯教育を企画したり、学内の教育サポートも手がけたいと考えています。*1
というように利用しようと考えているようだ。しかし、他の大学とか阪大内でも産研がやっているコーディネート(マッチング)システムとはどう違うんやろうか? というか阪大内のほかのところからはどう思われてるんやろうか。

合同会社はどうやろうか…と思ったけど、法人格な分法人税がかかるという致命的デメリット(*3)が。米国のLLC(合同会社)だと「パス・スルー課税」によって、税金は個人にのみかかることになっているらしく、これだと、赤字であっても税金がかかってしまう。「パス・スルー課税」であれば、赤字が出ると自分の所得額から減額できるというある意味メリットがあり、それが可能なのなのはLLP(有限責任事業組合)(*4)。
しかし、LLPには法人格がない。うーむ、NPOを作っても法人税が(優遇されるとしても)かかるしなぁ。個人事業でLLPにするのがいちばん楽ってことなんやろうか。結局は、まさにこの一文に尽きるのか。

結局のところ、合同会社(LLC)と有限責任事業組合(LLP)のどちらの組織形態を選択するのかは、「法人格」をとるか、「構成員課税(パス・スルー課税)」をとるか、という選択になりそうですね。*4

…と税金のことを書いてて不安になったから調べてみる。

物品販売業、不動産販売業、金銭貸付業、物品貸付業、不動産貸付業、製造業、通信業、運送業、倉庫業、請負業、印刷業、出版業、写真業、席貸業、旅館業、料理店業その他の飲食店業、周旋業、代理業、仲立業、問屋業、鉱業、土石採取業、浴場業、理容業、美容業、興行業、遊技所業、遊覧所業、医療保健業、一定の技芸教授業等、駐車場業、信用保証業、無体財産権の提供等を行う事業。
ref. 税金は払うの?ちょっと複雑!事業と税金

『無体財産権の提供等』というのは情報サービスと知財も入るんやろうか?

もう1つの記事。
社会主義の理想に最も近い国「日本」――格差議論を考える

社会保障制度もそれなりに考えてきた(破綻しかかってはいるけれど)日本やけど、『理想に最も近い』とこうあっさり書かれると、確かにそうなんかも知れんよなぁ。と思ってしまう。社会主義は経済価値を破壊させてしまう源ではあったというのが過去の評価やけど、逆に取れば他人に資本を配分する余裕があり、かつそれを許容する経済的に成熟した社会であればこそ成功する制度と言えるのかも知れない、社会主義は。
けど、これからのゆとり世代、この理想的社会主義寄り資本主義は持続できるかどうか微妙な気がする。保つべき日本らしさ、やとは思うけど。

By ただ at 23:21 カテゴリー ; mein Erbe

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