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2006年9月16日

ゲノム医療実践   このエントリーを含むはてなブックマーク 

CGI特論も3回目で最終回。7月から3ヶ月が経ったのか。3回目はゲノム医療実践、ということで…遺伝子治療とTR(基礎研究を臨床につなげる研究)の現状について。

遺伝子診断が、如何に個人に合わせた治療(オーダーメイド医療)を行う上で大切か、ということが話された。「薬の標準投薬量では治らない、もしくは逆に悪影響が出ることを、遺伝子型を予め調べられていれば知ることができ、無駄な治療を回避することができる」…そのためには、遺伝子診断を行うことの障壁をなくしていく、例えば診断チップなどを使って…と。
と、ここで遺伝子診断について盛り上げておいて、次のコマで『遺伝カウンセリング』の話をするのはどうなんだ? と。なんか『ついでだから一緒に入れとけ』みたいな感じがしてあんまり好きじゃない。

遺伝子診断をすれば、「家族の情報まで知ることになる」、つまり親、その親の死因が推測できることもあるだろうし、子供が将来罹る病気を知ってしまうことにもなる。自分の子供を心配するあまりに、自分の遺伝子診断をしてしまうことの危険さもあるだろうけど、講義の内容・雰囲気が文系っぽくて僕はそれが"押し付け"のように感じてならない。考える機会を持たせることは悪くはないけど、「遺伝子が何か」ということが理解できている人に対して、そういった講義をすることに何の意義があるのかが分からない。ライフサイエンスに関わっているのなら、調べることは自分でできるし、感情に流される前に科学的(論理的)に考えられるように相談するなり、淡々と考えるだろう。
それに、「知りたい情報だけを聴けるようにする」システムを作ってやれば意図しない情報を知ることはないだろうし、「ホール(whole genome)で」検査するなんてことは今は現実的でないんやから、治験だろうが、何だろうが診断結果が限局されたものなんだろうから、薬剤耐性の遺伝子診断と、遺伝子病の遺伝子診断について関連を持たせることに無理があるように感じる。

阪大(NFκB)のデコイ医療を聴けたのはよかった。

By ただ at 22:26 カテゴリー ; mein Erbe

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